体温が低い女性ほどお腹に脂肪がつきやすい？冷えと内臓脂肪の意外な関係

「ダイエットをしているのにお腹周りだけ痩せない」「昔に比べて体温が下がった気がする」と感じている女性は少なくありません。実は、体温の低さと「お腹の脂肪」には切っても切れない深い関係があります。

「冷えは万病の元」と言われますが、美容やダイエットの面でも「冷え」は大きな敵です。なぜ体温が低いとお腹に脂肪がつきやすくなるのか、そのメカニズムと、ポッコリお腹を解消するための具体的な対策を詳しく解説します。

1. 体温が低いと脂肪がつくメカニズム

私たちの体には、重要な臓器が集まる「お腹周り」を一定の温度に保とうとする防衛本能が備わっています。

体温が低い、つまり体が冷えている状態だと、脳は「大切な内臓が冷えて機能が低下してしまう！」と判断します。すると、体は内臓を冷気から守るための「断熱材」として、お腹周りに脂肪を蓄えようとします。これが、冷えている人ほどお腹に肉がつきやすい物理的な理由です。

一般的に、体温が$1^{\circ}\text{C}$下がると基礎代謝量は約**12〜13％**低下すると言われています。代謝が落ちれば、本来エネルギーとして消費されるはずの脂肪が燃焼されずに残り、結果としてお腹周りに蓄積されていくのです。

女性特有の生活習慣や体質が、低体温と脂肪蓄積のダブルパンチを引き起こしている場合があります。

筋肉量の不足： 体の熱の約4割は筋肉で作られます。男性に比べて筋肉が少ない女性は熱を作る力が弱く、特に腹筋が弱いとお腹周りの血流が滞り、冷えと脂肪を加速させます。
自律神経の乱れ： ストレスや不規則な生活により自律神経が乱れると、血管の収縮・拡張がスムーズに行かなくなり、末端や内臓の冷えを招きます。
冷たい飲食の習慣： アイスコーヒーや生野菜など、体を直接冷やすものを好む習慣は、内臓温度を下げ、脂肪を溜め込むスイッチを入れてしまいます。
ホルモンバランスの影響： 生理周期に伴うホルモンの変動は血行に影響を与えやすく、特にプロゲステロンが優位な時期は水分や脂肪を溜め込みやすくなります。

体温を上げ、脂肪が燃えやすい体を作るための具体的な方法をご紹介します。

朝起きたら、まずはコップ一杯の「白湯（さゆ）」を飲みましょう。寝ている間に冷えた胃腸が温まることで全身の血流が良くなり、スイッチが入って代謝が上がります。

激しい運動が苦手な方でも、呼吸法ならすぐに始められます。お腹を大きく膨らませ、ゆっくり凹ませる「腹式呼吸」は、インナーマッスルである腹横筋を刺激します。これにより、内臓の位置が整い、血行が促進されてお腹周りの温度が上がります。

シャワーだけで済ませず、40度前後の湯船に15分ほど浸かりましょう。お腹までしっかり温まることで副交感神経が優位になり、血管が広がって脂肪燃焼効率が高まります。

食事の工夫も、体温アップには欠かせません。

「体温を上げる」ことは、単に健康になるだけでなく、お腹の脂肪を自然に落とすための非常に効率的なダイエット法です。

これらを意識するだけで、お腹周りのラインは少しずつ変わっていきます。今日から「冷やさない」生活を心がけ、内側から輝くスリムな体を手に入れませんか？